SECTION1最近では様々な種類が流通している電波式の盗聴器ですが、これらのほとんどは、いずれも電波法に抵触しない範囲内で回路が設計されています。電波法では、免許を取らないで使用できる周波数帯が厳密に決められており、なおかつ出力(電波の強さ)にも取り決めがありますから、これらを超えた機械を使用することはおろか、販売するだけでも処罰の対象になってしまうからです。逆に言えば、そうした周波数のみをチェックすれば、大多数の盗聴器に対する対策はできてしまうということになります。
こうした電波式の盗聴器を発見するのには、盗聴器が使っている周波数帯のみを対象にした専用機として「盗聴器発見器」というものがあります。
「盗聴器発見器」には、表示方法や基本的な受信部の受信感度などによって、安いものは数千円から高いものは数万円するものまで各種あります。大きく2つに分かれ、盗聴器が発する電波の周波数をもとに、アラームとLEDで知らせる簡易的なもの。これには、女性がカバンから取り出しても違和感のないものもあります。また、もうひとつが盗聴器が使用する周波数をサーチすることで、盗聴されている内容を実際に聞き出すことで探知するものがあります。これらは盗聴器発見にだけ機能を絞り込んでいますから、性能が高い高価なものでも使い方が単純で覚えやすく、メンテナンスも容易というメリットがあります。
まず簡易的なものであれば下記のような種類があります。
周波数をキャッチし、アラームとLEDで知らせる機能のため、反応したからといって、確実に盗聴器が仕掛けられているとは限りません。あくまでもその周波数帯の電波が探知している場所に飛んでいるかどうかの確認になります。確実に盗聴されているかどうかを確認し、盗聴器を見つけ出したいということであれば、あらかじめ下記のような専門的に作られた上位機種をお求めいただくほうが確実です。
サーチ機能を利用することにより、盗聴器の周波数帯の電波を自動で探知し、盗聴がされている場合は、その盗聴器が集音している音声をリアルタイムで流します。ですので、仕掛けられているであろう怪しい場所に近づき、会話をしたり、壁を叩くなどをすれば、よりはっきりと音声を確認し、場所を特定することも可能です。
番外編として、あらゆる周波数がキャッチできるワイドバンドレシーバーを使用するという手法があります。
ワイドバンドレシーバーとは、ふつうのラジオよりもよりたくさんの広い周波数の電波を無差別に聞くことができる、いわば「ラジオの親分」みたいな機械なのですが、最近のワイドバンドレシーバーは受信性能も格段にアップしており、また、盗聴器が使用する周波数のみを重点的にサーチする「盗聴器発見モード」を備えている機種も多いですから、最初からこれを選ぶというのも手です。先に述べた電波法を完全に無視した独自設計の盗聴器に対応するにはこれしかありませんから、完全を期するならこれを使うしかありません。
ですが、これらは盗聴器発見以外の余計な機能が多すぎていて使いづらい面が多く、初心者にはお勧めしづらいという欠点があります。反面、いろいろな周波数を受信できますから、飛行機の管制塔とのやりとりを受信して愉しんだり、防災に役立てるといった、単なる盗聴発見以外のことに使うこともできます。ある程度使い道が思い浮かぶ人には魅力的な道具なワケですね。
具体的な比較に関しては、当サイトをご覧ください。
それでは、次に盗聴器発見器の使い方をご説明します。